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    圧力低下

    圧力低下とは何か?

    材料がホースやパイプシステムの片側から入り反対側から出るときには、圧力低下または圧力損失が発生します。圧力低下とは、流体、個体、液体、ガスが移送されるときにホースアッセンブリーの内壁に擦れる摩擦が原因で起こるもので、流体の型式、アッセンブリー仕様、流量などからエンジニアリングモデルに対して推測することができます。

    圧力低下が重要である理由は?

    システム内で過度な圧力低下が発生すると、作動中の流体温度が上昇し、システムポンプは大量のエネルギー消費をしながら激しく作動しなければならなくなります。過度な圧力損失の原因によっては、システム全体の圧力が上昇し、摩耗が高まり、危険な過剰圧力状態に繋がる恐れがあります。過度な圧力低下は、不適切な運転圧力によってツールや機器の一部の機能が作動しなくなったり、有害な空洞化および有効吸引ヘッド(NPSH)の損失を発生させることにつながることもあります。

    何が圧力低下に影響するのか?

    圧力低下の要因は主に、機械的コンポーネントと流体特性という2つのカテゴリーに分類することができます。

    機械的コンポーネント

    バルブ、流量メーター、クイックディスコネクト、継手、カップリング、配管、ホースなどの機械的コンポーネントはすべて、システムの圧力損失の原因となり得ます。機械的コンポーネントに起因する圧力低下は、交差部分、内部表面の粗さ、長さ、湾曲、各コンポーネントの形状の複雑さによっても異なります。例えば、45度や90度の曲がりなど、穴や方向に変化があると摩擦や圧力低下がひどくなる可能性があります。また、システム内での流体の移送時間が長くなるほど、摩擦の原因となる表面部分が多くなります。

    流体特性

    濃度、粘度、熱容量、体積弾性率などの流体特性も、システムの圧力損失の一因となります。例えば、流体の濃度が高いほど移送しにくくなり、摩擦や圧力低下がひどくなります。流体特性は、流体温度(石油など温度が移動する流体の温度が高いほど移動時の摩擦が少ない)、圧力、汚染、移送時間によっても影響されます。流量と交差部分の直積によって、流体速度が高いほどシステムの圧力損失への影響が大きくなります。ホースの内径が大きいと、高い流体流量に対応することができ、システムの圧力低下を軽減することができます。

    ホースアセンブリに向けて圧力低下を算出する方法は?

    基本的なシステム情報があれば、信ぴょう性のある圧力低下の近似値を簡単に算出することができます。まず、各ホースシステムごとに計算して、該当するホースアセンブリ情報と流体情報を決定します。次にそれらの数値をGatesオンライン圧力低下計算機に入力します。

     

    ホースアセンブリ情報:内径、長さ、カップリング、継手

     

    流体情報:濃度、粘度、熱容量(これらは流体型式と温度から推測することができる)

    一般的工業用流体の粘度データ:

    液体

    比重

    粘度(cP)

    温度

    水(H2O)

    1.00

    1.0

    20.0℃

    燃料石油

    0.87

    2.6

    20.0℃

    ディーゼル油

    0.89

    76.2

    20.0℃

    ガソリン

    0.71

    0.5

    16.6℃

    原油

    0.86

    75.0

    16.6℃

    酢酸

    1.05

    1.23

    20.0℃

     クランクケース油(SAE20)

    0.88~0.94

    105.6~173.9

    54.4℃

    クランクケース油(SAE30)

    0.88~0.94

    173.9~211.5

    54.4℃

    クランクケース油(SAE20)

    0.88~0.94

    211.5~376

    54.4℃

    エチレングリコール

    1.12

    19.5

    20.0℃

    塩酸(31.5%)

    1.05

    2.8

    20.0℃

    灯油

    0.78~0.82

    2.1~2.2

    16.6℃

    硝酸

    1.37

    2.6

    20.0℃

    大豆油

    0.92

    79.1

    16.6℃

    硫酸

    1.83

    26.7

    20.0℃

    ぶどう糖(糖液)

    1.35~1.44

    10395~31680

    37.8℃

     

    気流圧
    気流圧を診断して作業上の非効率を抑えましょう。

     

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